タンデム学習とは、語学の交換学習のことを指します。
お互いの母国語や得意な言語を、学生同士が無料で教え合います。
ヨーロッパの大学生を中心とした若者層に広く浸透している勉強方法で、大学などの公的機関も推奨しているシステムです。
無料で利用できるうえ、日常会話のスキルアップにとても有効なので、ヨーロッパで語学を学ぶのならば利用しない手はありません。
気の合うパートナーに巡り合えれば、心細い海外生活の支えにもなります。
そんなタンデム学習の具体的な進め方を、以下に詳しく解説します。
タンデム学習のパートナーの見つけ方!
地方自治体や大学のホームページ上などに、タンデム学習希望者用の掲示板が設けられています。
そこに自分のプロフィールを登録し、現在勉強中でタンデムのパートナーが欲しいと思っている言語と、既に習得済みの言語、そして母国語を掲載します。
自分のプロフィールを見た人からのコンタクトを待つのもいいですが、条件の合うパートナーを検索して自分からメッセージを送ることもできます。
私の場合はプロフィールを掲載し1週間ほどで、日本語を勉強中だという3名からコンタクトがありました。
タンデム学習の進め方
初期のコンタクトはメールを通じて行います。
待ち合わせ場所と時間を決め、出かけましょう。
写真を送付し合うケースもありますが、大抵は「こんな服装で行きます」と自分の目印を伝えます。
ですが、日本人がヨーロッパの町中でひとりで待ち合わせをする場合、特に目立つ目印などは必要ないでしょう。
日本人の顔と佇まいだけですでに大きな特徴になります。
一般的にヨーロッパでのタンデム学習は、町中のカフェなどでコーヒー片手に行われます。
「学習」とは言えその内容はと言うと、自分の生い立ちや生活、今日あったことなどの日常会話をお互いに話すだけです。
パートナーによって勉強の進め方は異なりますが、学校やコースでの勉強とは違い、会話力を高めるのに有効な勉強法なので、筆記には走らない方が良いでしょう。
例えばドイツ語と日本語の交換学習で、お互いがある程度話せるレベルならば、前半30分は日本語、後半30分はドイツ語で世間話をして、1時間で勉強会を終了するのも良いでしょう。
いずれにせよパートナーとお互いの語学レベルをみて、勉強の内容を一緒に模索することになります。
タンデム学習で気をつけること
学習目的の学生間でのやり取りとは言え、外国で生活しているのならば用心するに越したことはありません。
初めての待ち合わせ場所には人通りの多い場所を選びましょう。
また、女性の場合、少なからず下心をもってコンタクトをしてくる男性も存在しますので、誤解されるような言動は避け、気を引き締めて臨みましょう。
せっかくの会話力アップのチャンスですから、筆記は最低限に抑え、とにかく話をする練習をすることをおすすめします。
教材を使っての勉強は語学学校や自宅学習でも充分できますから、タンデム学習では実際に日常会話で使われている言語に慣れる努力をしましょう。
もちろん、大事だと思った単語や言い回しをメモしたり、言いたいことが言えない場合に辞書をひきながら話をするのも有意義です。
冒頭でも紹介しましたが、タンデムのパートナーを探しているヨーロッパ人は、若い大学生が中心です。
相手が19歳なんてことも大いにあり得ます。
日本の大学を卒業してから留学するパターンが多い日本人の渡欧組にとっては、年齢のギャップが少なからず出てくることはあらかじめ覚悟しておきましょう。
語学学習と言えばタンデム学習!
語学学校のグループ・レッスンでは補いきれない、会話力の鍛錬に特化した語学の勉強方法が、このタンデム学習です。
効果はてきめん。
しかもスピーディーに語学力が備わっていくのを感じることができます。
ストレスフリーに楽しく、しかも無料で利用できてしまうこの画期的な制度をぜひ有効活用して、充実したヨーロッパ・ライフを目指しましょう!